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歯をつくる仕事

歯科技工士

デンタルラボア シュルッセル
岡部 和幸さん

命の質をあげるサービスを提供していきたい!

むし歯になったときや歯を抜くとき、歯医者さんで目にするのは被せ物や入れ歯が完成した状態ですが、それを作っているのが歯科技工士です。口腔は人間の全ての臓器の入り口。歯を失ってしまった人々がその後の人生を快適に自分らしく過ごせるよう「機能する歯」をつくり豊かな生活をサポートする仕事です。

  • #コツコツと達成する
  • #人と協力して進める
  • #自分ひとりのペースで進める
  • #人の役に立つ
  • #多くの収入を得る
  • #大学・専門学校で身に付けた専門知識を生かす

今している
仕事について

―どんな仕事?

歯科医師の指示をもとに、一人ひとりに合わせた歯を作る仕事

歯科技工士の仕事は、型や歯科医師からの指示をもとに、詰め物、被せ物、入れ歯という「技工物」を作成していくことですが、顎の大きさや歯の形、歯並びは様々なので「技工物」は2つとして同じものはあり得ません。単に「歯を作る」のではなく、その歯を求めている患者さんの思いに耳を傾け、美味しく食べられること、心から笑えるようにサポートすることが歯科技工士の役割です。

―仕事で大事にしていることは?

患者さんの将来に寄り添ったサービスを提供すること

歯科技工士の介入によって患者さんが好きなものを美味しく食べられるようになることや、歯を見せて笑えるようになったことで涙を流して喜んでくれることがあります。そんな変化があると、自分の製作する技工物は患者さん一人ひとりの生活や生き方にも直結しているんだと感じられ身が引き締まります。一方でむし歯を1本技工物に換えるだけでは本質的な解決には至らず、将来的に口の中を崩壊させてしてしまうこともあります。だから私は歯科医師とともに患者さんの生活と将来に寄り添った命の質を上げるサービス提供を大事にしています。

―仕事で生かせるものは?

患者さんに合った歯を作るうえでコミュニケーション力が強みになる

地域の方などが歯科医院を受診する前に歯科技工士に直接相談できる場所が必要と考え、「会いにいける歯科技工士がいるラボ」というコンセプトで歯科技工所を開設しました。
顔を合わると「治しても次から次へと歯がだめになってしまう」という話をよく聞きます。本音を聞くことで、これまでいかに歯科技工が患者さんの顔を見ない仕事だったということを痛感します。これからは歯科技工士の視点だからこそ分かる情報を患者さんへ伝えることも重要で、コミュニケーション力が仕事に活かせると考えています。

―いまの仕事につながる経験は?

ドイツで学んだ命と向き合う姿勢

海外への憧れが強くドイツで修行を積んだのですが、そこで知ったのは日本よりも歯への意識が高いことでした。歯科技工士と患者さんが一緒に食事や寝泊りをしながら歯の状況を細かく確認し、より良いものを作る環境に感銘を受けました。特にドイツは歯科医療の技術が進んでいるだけでなく、医療の本質が日本とは異なる点を感じました。まさに前述したような「命の質をあげるサービス」というのが歯科医療の原点で、歯科技工士もそのチーム医療の一員です。私自身もドイツで学んだその姿勢で真摯に取り組んでいます。

独立開業可能な仕事なので在宅ワークや仕事の時間を自由にコントロールできることは一つのメリット。忙しい時には早朝に起きて仕事をすることもあるが基本的には19時ごろには仕事を終えて家族と過ごす時間も大切にしている。

スタッフとはミーティングの他、月1で勉強会を実施。
時には他業種の講師を招くこともあり、歯科に留まらず幅広い視野が持てる人材育成に取り組んでいる。

2校の歯科技工士専門学校の非常勤講師をしている。キャリアパスを描いてもらえるように、将来どのような歯科技工士になりたいかを学生のうちからイメージできるような授業を担当。

歯は人の口腔内に入るもの。どんなに些細な違和感もないように慎重に製作します!

先輩の
進路ヒストリー

―今の仕事につながるきっかけは?

歯科衛生士の母の影響もあり医療の道に憧れを持ったこと

歯科衛生士の母は、自分が担当する患者さんのQOLが向上した話をよくしてくれました。
そんな母を見て、人の役に立つ仕事は患者さんだけでなく自分自身のやりがいや生きがいにも繋がるんだと感じ、私も医療の仕事に就きたいという想いを持つようになりました。
以前は医学部、歯学部、獣医学部などに憧れていましたが、経済的にも学力的にも大学進学は自分には難しいと判断し、専門学校という選択肢に絞ります。医療系にも様々な職種があるため各学校を見学しましたが、その中で歯科技工士学校の先生から「独立開業しやすく、海外にライセンスが通用する職業だ」という話を聞き、他の医療系にはない魅力を感じたのです。そもそも私は「開業」には強い憧れがありました。それは実家が母子家庭で貧しかったからです。自分の就きたかった医療の道の中で人の役に立ち、しかも稼げる数少ない職業ではないかと直感的に感じたのが歯科技工士でした。

先輩のいままで年表

高校1年生

母が歯科衛生士だった影響で、医療系の仕事に興味を持つ。歯科技工士は独立開業できる点と、海外でも通用するライセンスだということに魅力を感じはじめる。

高校2年生

いくつかの専門学校を見学。母校となる学校の雰囲気のよさと教員の対応の良さに惹かれ受験を決意。

専攻科時代

見学した歯科技工所で「自由診療だけを専門としたい」と語ると「プロ野球選手より狭き門」と言われて世界を知るべきと感じ、医療や福祉の先進国・ドイツへの就職を決意。

海外修行

卒業後、言葉も話せず歯科技工士としてのスキルも無い中で、手持ち10万円しかもたずにドイツの歯科技工所に飛び込む。観光ビザ内の3カ月間修行を積み、内定をもらう。

海外でのスキルアップ

10年後に日本で開業することを目標に、世界的に著名な歯科技工士の元で2年半、その後歯科クリニック内の歯科技工所にて5年のキャリアを積む。

先輩が大切にしてきた価値観は?

「誰でもできる仕事」だとしても、「誰よりも努力する」ことで感動してもらえる歯科技工士を目指します。

未来につながる
先輩からのヒント

―仕事を通してこれから叶えたい・考えていきたいことは?

製造業から患者主体のサービス業にするには?

歯科技工の場合は患者さんの口の中に入る臓器ともいえる技工物を作る仕事なので、本来その人の生活を第一優先にしなければなりません。
しかし現在の歯科は患者さんの生活に目を向けきれず、単純なモノを売るだけになってしまっている傾向が見受けられます。
この問題を解決するためにも患者さんの本質的な欲求を引き出すことが大切で、その声を聞ける技工士を増やすことが業界の大きな課題です。

―その目標を実現する上での課題は?

本質はエンドユーザーの想いを知ること

前述した通り「会いにいける歯科技工士がいるラボ」として歯科受診前の人々の想いを聴き、安心して治療にのぞめるような情報提供に力を入れて取り組んでいます。
また、弊社ではSNSを用いて子育て中の母親に向けて歯磨きの方法や、歯の価値を伝える取り組みも始めています。一般の方々と直接触れ合い、どんなことに疑問を感じ、何を望んでいるのかを直に知ることは、仕事の本質と考えています。

先輩から高校一年生への
アドバイス

何のために、
なぜ働くのかを考える

将来デジタル中心になることで今ある職業のほとんどが無くなると言われています。今後はより人に必要とされる職業に目を向けるべきで、命の質をあげるサービスができる歯科技工士は魅力的な職業だと感じています。

この仕事人と関わりが深い 学問 は …「 歯学 」

「 歯学 」の文理度合い

  • 理系
  • 文系

※仕事にはさまざまな学問の知識がかかわりますが、その中で代表的な学問を表示しています。